桜美林大学

スクリーンの向こうのスピリットを伝えたい

2007年に映画・演劇・音楽・造形デザインの総合文化学群が設立。
実践的技術を学ぶ場として実際の映画館で用いられるシネマプロジェクタ、7・1chサラウンドシステムを導入。

完成した映写ホール内で榎戸先生と

 めまぐるしいスピードで情報文化が進化する現代。活字離れが進むとともに、映像情報の肥大化が進み、また情報は容易に得られるようになりました。一方、多様な情報を的確に、また確実に自身のものとするためには、受け手となる人々の倫理感をも鍛えることが肝要となっています。このような社会の中で「映画」が持つ特別な力とはなんなのでしょうか。

完成披露式典の様子

「映像で溢れる現代」

 めまぐるしいスピードで情報文化が進化する現代。活字離れが進むとともに、映像情報の肥大化が進み、また情報は容易に得られるようになりました。一方、多様な情報を的確に、また確実に自身のものとするためには、受け手となる人々の倫理感をも鍛えることが肝要となっています。このような社会の中で「映画」が持つ特別な力とはなんなのでしょうか。

「映画は体が引き受けてくれる」

 TVやDVDなどを通じて容易に映像を見ることができるようになりました。しかし小さな画面で見る映画は小さな窓から風景を覗いているのと同じこと。どうしてもストーリーを客観的に頭で考えてしまいます。映画館であれば、自分を包み込む映像と音響とが体に直接訴えかけてきて、自然と自分も映画の中に没入し、自らの人生に重ね合わせてストーリーに共感したり、深い感動を覚えることができます。

「映画は対話だ」

 先生が試写室にかける思いはまさしくここにありました。上映中は作品と観客とが対話し、上映が終わると同じ場にいた隣の席の人に「ねぇ、どう思った?」と尋ねる。榎戸先生が目指した試写室は、制作者と作品が、作品と観る人が、作品を観た人同士が、そして観た人と制作者とが対話・確認できる空間創りなのです。

機器架に搭載された再生機器

 現在、映画の世界にもデジタル化の波が押し寄せています。一昔前と比べると比較的容易に制作ツールは手に入るようになりましたが、この映画コースでは、なにより大切な確認・対話の場となる映写ホールについても妥協ない環境作りが実現されました。

 再生環境は、業務用メディアとして広く用いられているHDCAMやHDVをはじめ、次世代業務用メディアとして注目されるXDCAM、また民生メディアであるBlu-RayやDVD、VHSなど、豊富なメディアに対応し、学生作品から市販ソフトまで多彩な映像コンテンツを視聴できるようになっています。

また、制作者の意図を的確に表現するため、映写装置は実際の映画館で用いられるシネマプロジェクタを採用し、機器間の接続もそれぞれの機器が持つ性能を最大限に発揮できるよう考慮されています。特にシネマプロジェクタは一般用途のプロジェクタとは比にならないほどの設定・調整項目を持ち、メーカーも初の試みという外部制御にあたってはESC制御チームも苦労を強いられました。もちろん、音響についても劇場規格に準拠した7・1chサラウンドシステムが構築されており、サウンドスクリーンと相まって臨場感、迫力ともに十二分の効果を発揮しています。

映画館をはじめ、ポスプロや映像系の研究施設などでも使用されるDLPCinema 対応プロジェクタ。
2K解像度と高い色再現性がもたらすクリアな映像は圧巻

 「『何を人が求めているか、何を伝えれば良いか』を皆で確認する場にしたい」という先生の思いがこの映写ホールに詰まっています。「スクリーンの向こう側にあるスピリットを伝える場にしたい」という先生の熱いメッセージを聞いて、営業担当の羽織さんをはじめ、全ての関係スタッフが魂を込めた『作品』創りに向き合い、先生の思いを形にしたのです。

 もう一つ。今回のお話で改めて考えさせられたのは、「地上デジタル放送」がもたらす変化についてです。デジタル放送は映像と音とがクリアになるだけはなく、制作者と視聴者との「双方向性」が持てるという機能が実は最も重要なのかもしれません。榎戸先生が一貫して仰る『対話』の大切さ。将来、『デジタル化』という言葉が人と人とを結びつけるキーワードとなるのであれば、こんなに素晴らしいことはありません。

伊佐 和隆 2009年5月22日社内報掲載

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