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映像で未来を彩る、大阪万博2025

  • レポート/コラム

 (画像)提供:2025年日本国際博覧会協会

 

大阪万博と映像システム

大阪・夢洲を舞台に、2025年4月13日から10月13日までの半年間「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとした大阪・関西万博(正式名称:2025年日本国際博覧会/文中は大阪万博と記載)が開催されています。サブテーマとして掲げられる「Saving Lives(いのちを救う)」「Empowering Lives(いのちに力を与える)」「Connecting Lives(いのちをつなぐ)」は、社会における新たな価値創造を伝えています。

わたしたち株式会社映像システムは、1970年の大阪万博の翌年、1971年に誕生しました。創業から50年以上にわたり、ICT市場の発展と共に成長を遂げてきた背景からも、万博は弊社にとって特別な存在であるといえます。

今回、社員研修で実際に会場を訪れました。デジタルサイネージやLEDビジョンなど多くの映像装置が各所に設置され、映像が来場者の体験をつくり出し、展示のメッセージを強く印象づけている様子を見て、今後の都市開発や街づくりにおける映像システムの重要性を改めて実感いたしました。見学したパビリオンの中でも、特に印象深かったのが「パソナ館」と「BLUE OCEAN DOME」の二つでした。

いのちを伝える、可動式LEDの魅力

『パソナグループパビリオン外観』 画像提供:パソナグループ

パソナグループのパビリオン「PASONA NATUREVERSE」は、「いのち、ありがとう」というテーマとなっており、アンモナイトの螺旋をモチーフにした建築デザインが目を引いていました。館内では「からだ」「こころ」「きずな」の3つを軸にしたエリア別での展示を展開。
生命進化の歴史をたどる展示から、話題となっている『iPS細胞』で拍動する心臓模型、未来の医療や睡眠技術まで、「人のいのち」とテクノロジーの関わりなど、様々な切り口で来場者を楽しませてくれます。さらに、アトムとブラック・ジャックが案内するコンテンツ内容で、上下水平に移動・回転するキューブ型LED装置を用いた立体映像ショーが展開されていました。
間近で体感できる迫力のある映像によって、展示テーマやメッセージが子供から大人まで直感的に伝わり、場内から自然と拍手が起こるほどの臨場感に包まれました。

『NATUREVERSEショー』 画像提供:パソナグループ 

「パソナグループ館は、特に印象深いパビリオンでした。誕生から始まる物語の展開が素晴らしく、感動したと同時に、最後の映像演出は観客を強く引きつけていました。可動式のLEDは非常に斬新で、映像システムがただの技術ではなく、人を感動させるためのツールとして最大限に活用されていることにとても感銘を受けました。パビリオンのコンセプトと映像が見事に融合しており、この映像技術は日本の展示ではあまり見られないものでした。そして、ストーリー性のある映像と革新的な技術が組み合わさったこのパビリオンは、他の展示とは一線を画していました」と弊社代表の髙野は話しており、是非社員にもこの感動・感銘を味わってもらいたいという背景から、今回の社員研修に選ばれるきっかけとなりました。

BLUE OCEAN DOME/海洋の現実と未来

NPO法人ゼリ・ジャパンが主催の「BLUE OCEAN DOME」は、海洋をテーマにした壮大な空間演出が特徴です。水循環をダイナミックに表現する仕掛けや、海洋ごみ問題の脅威を映し出す半球体の巨大LEDが来場者を包み込み、環境問題への意識を自然に引き出します。さらにイベントやSDGsへの取り組みも、映像を通してわかりやすく体感できるものとなっています。
また、建築そのものも強いメッセージ性を備えており、竹や再生可能素材を活用した革新的な構造は、未来の建築のあり方を示していました。展示全体が映像コンテンツを介して来場者に多様な問題を突きつけ、最終的には行動を促すほどの力を持つ——心の深い部分にまで響くものとなっていました。

映像単体として見るのではなく、建築やデザインと一体となった空間全体を体験できる点が最大の特徴でした。それぞれの要素が見事に調和し、来場者にストーリーを通して深い感動を与えており、多くのクリエイターにとっても大きな刺激となったブースだと感じました。パソナ館・BLUE OCEAN DOME共に、映像というものはその場にいる人達を魅了し重要な情報を伝達する、そしてわたしたちもあらゆる面で重要なポジションを担っていると改めて受け止めております。

テーマをもとに描く映像システムの未来

大阪万博の「いのち輝く未来社会」というテーマは、技術が人を中心に進化することを示唆しています。映像システムも、命を守り、暮らしを支え、人をつなぐ存在へと役割を広げていくでしょう。映像は単なる表示装置から情報伝達の手段ではなく、作り手や自分たちの感動や強いメッセージを伝えるための重要なツールであると捉えられ、より深く人々の心に訴えかけることができる——そう考えています。

技術の追求にとどまらず、映像を通じて人々の心を動かし、社会に貢献していこうとする——それが創業時から今、そして未来へと受け継がれていく弊社の姿勢です。
大阪万博は、そうした未来像を考えるきっかけを改めて与えてくれました。弊社は、映像の力で社会を豊かにすることを使命とし、万博で得られた気づきを今後の開発・サービス提供に活かしていきたいと思います。

大屋根リング外観
大屋根リング内

関連リンク

EXPO2025 大阪・関西万博公式Webサイト

https://www.expo2025.or.jp/

パソナグループ

https://www.pasonagroup.co.jp/expo2025/

BLUE OCEAN DOME

https://zeri.jp/expo2025/

 

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