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コラム:「5G」 第5世代移動通信システム

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コラム:「5G」 第5世代移動通信システム

産業構造に大変革をもたらすとも言われている「5G(ファイブジー)」。最近よく聞くキーワードだけど、何がそんなに凄いの?と思っている方も多いのではないでしょうか。今回は、そんな「5G」の概要を確認していきたいと思います。

移動通信システム

「移動通信」は、かつては航空機や船舶、自動車といった移動体向けの無線通信のことを指していましたが、近年では、一般的に携帯電話等のモバイル機器向けの無線通信のことを指すようになりました。

第1世代(1G)の移動通信システムは、1980年代に登場したアナログ無線電話で、その後、1990年代に普及した第2世代(2G)ではデジタル化がされました。さらに2000年に登場した第3世代(3G)ではパケット通信による高速化が図られ、2010年には第4世代(4G)につながるLTE方式が導入されてきました。

そして次世代の移動通信システムとして導入が計画されているのが「5G」です。米国(Verizon Wireless社)では2018年後半に世界に先駆け一部商用サービスを開始していますが、日本では、2019~2020年にかけての商用化を目指し、実証実験を進めている段階にあります。尚、5Gでは、4Gで使われてきた3.6GHz以下の周波数帯に加え、3.7GHz帯、4.5GHz帯、28GHz帯の利用が想定されています。

※参考:総務省 5G実現に向けた進捗状況について(2018年12月3日)
http://www.soumu.go.jp/main_content/000587659.pdf

「5G」3つの特徴

それでは、3Gや4Gと比べ「5G」にどのような違いがあるのでしょうか。主に次の3つのポイントが特徴としてあげられます。

高速・大容量

5Gは、最大で下り20Gbps/上り10Gbpsの通信速度になると言われています。従来LTE の100 倍、4Gの10 倍もの高速通信が実現することになります。例えば、映画など2時間のHD動画データを5Gであれば僅か数秒でダウンロードすることができます。とても驚きですね。4K・8Kや高画質VRの映像配信などで貢献してくれそうです。

CES 2018 Tech Trends

出典元:CES 2018 Tech Trends
ダウンロードに要する時間をイラストで分かりやすく表現しています

低遅延(低レイテンシー)

5Gは、LTEの10分1となる低遅延(最小1ミリ秒)での通信を目標としています。リアルタイムに近い通信を実現することで、建設機械の遠隔操縦や医療現場における遠隔手術などへの活用が期待されています。個人で所有するモバイル端末でのビデオ通話などもタイムラグを感じさせないスムーズな使い心地を実現してくれるかもしれません。

多数同時接続

1k㎡あたりの同時接続端末数ですが、5Gは100 万台(4Gの10 倍)といわれています。もう少しイメージしやすいサイズ感で考えると、100m四方の場所に通信端末が1万個といった感じでしょうか。今後、身の回りのあらゆる機器がIoTデバイスとしてネットに接続される場合にも、十分に対応できるような規格になっています。

おわりに

前述した高速、低遅延についての説明は、無線通信の区間を除くネットワーク上の通信やPCなどの端末そのものの処理速度は考慮されていません。その為、5Gを導入したからといって、実際には期待通りの速度などが得られない(ボトルネックが存在する)ことも予想できます。
しかしながら、5Gでは、携帯電話だけではなく、身の回りのあらゆるデバイス、センサーが通信するようになり、様々な変革を産業へもたらしてくれそうです。2020年までにどのようなサービスが開始されるのか、これから注目していきましょう。

※参考:通信キャリア各社 5G 特集ページ
【NTT DOCOMO】
https://www.nttdocomo.co.jp/corporate/technology/rd/tech/5g/
【au】
https://www.au.com/mobile/area/5g/
【SoftBank】
https://www.softbank.jp/mobile/special/softbank-5g/

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